砂利敷きの厚みは何センチくらい必要?【敷く場所ごとに解説】

「家の周りや駐車場に砂利を敷こうと考えているんですが、何センチくらい厚みがあったらいるのでしょうか?」

そんな疑問にお答えします。

今回は砂利敷きの厚みについての解説記事になります。

砂利を販売している当社にも一般のお客様からよく聞かれる質問なのですが、答えとしては敷く場所によって適切な厚みというのが変わってきます。

そこで本記事では、敷く場所ごとに何センチくらい厚みが必要なのか、また、それぞれどのくらいの量の砂利が必要なのか計算方法までまとめました。

説明動画も掲載しておりますので、ぜひ最後まで読んで頂けたら嬉しいです。

駐車場の砂利の厚みはどれくらい必要?

砂利敷きの駐車場を造る場合、砂利の厚みは最低でも7cmは必要で、一般的には10cm程度の厚みで造られます。

砂利敷きの駐車場は、砂利の厚みが大きいほど安定するので、予算を考慮しながらできるだけ厚くするのが良いでしょう。

また、駐車場を造る土地の地質によっても必要な厚さが変わってきます。

硬い岩盤の地質や、砂の多い地質は非常に頑丈なので、それほど砂利を厚くしなくても安心して使用できます。

一方で、かつて田畑だった土地や、河川の近くであったり沼地を干拓した土地などの場合は要注意です。

そのような土地は水はけが悪いことが多いので、雨が降ると水たまりになりやすいため、厚めに砂利を敷く必要があるのです。

駐車場の砂利を敷く手順

駐車場を砂利敷きにするときは砂利の厚みに注意しながら、以下のような手順で作業を行います。

1.土のすき取り

駐車場を造る土地に砂利を敷く前の準備として、土のすき取りを行います。

敷く砂利の量とほぼ同じ程度のすき取りを行えば良いので、およそ10cmの土をすき取りましょう。

すき取った土を処分したり移設する場所がない場合は、すき取りを業者に依頼すれば別料金で残土処分してくれます。

2.地面の転圧

砂利を敷く前の工程として欠かせないのが、地面の転圧です。

転圧をしっかり行っていないと、駐車場として利用しているうちに砂利が土の中に埋まってしまうからです。

転圧には専用の機械が必要で、DIYで行う場合はプレートと呼ばれる転圧機をレンタルすることもできますが、駐車場が広い場合は業者に依頼したほうが良いでしょう。

3.防草シートの配置

砂利を敷く前に、雑草対策として防草シートを敷くと効果的です。

防草シートはホームセンターなどで1㎡あたり500円程度の価格で販売されています。

この一手間をかけることによって、駐車場の日々のメンテナンスがかなり楽になるでしょう。

4.砂利を敷く

ここまでの作業を終えたら、あとは砂利を敷くだけです。

すき取った土の厚さの分か、それより少し多めの砂利を敷いて均せば完成です。

砂利の代わりに砕石を使用する場合は、地面に砂を敷くと駐車場全体が平らに近くなり安定するので、車の出入りがしやすくなります。

大型車の駐車場の場合の厚み

大型車で砂利敷きの駐車場を利用したい場合は、たとえ砂利の厚みを大きくしてもおすすめはできません。

なぜなら、車重が非常に重いために駐車場の砂利が移動してしまいやすく、タイヤで砂利を跳ね飛ばしてしまうことも多いからです。

どうしても砂利敷きの駐車場に大型車を駐車したい場合は、「砂利地盤安定剤」と呼ばれるものを使用すると良いでしょう。

蜂の巣のような六角形で形成されている構造で、地面の安定化に使用されている建材の一種です。

砂利地盤安定剤を敷いたうえで砂利を敷くと、大型車が通行しても砂利が移動しにくく安定しており、駐車場として問題なく使用することができます。

庭に敷く砂利の厚みはどれくらい?

お庭を砂利敷きにする場合の厚みは、人や自転車が通行することを想定して決められます。

一般的には、砂利の厚みは3cm~5cm程度が適当です。

これ以上砂利を厚く敷くと、歩いたときに足を取られて転倒する可能性が高くなります。

砂利があまり厚いと自転車の走行も難しくなり、車椅子やベビーカーなども車輪が埋まって移動しにくくなるのです。

お庭に敷く砂利の厚みは、敷く砂利の大きさや形状によっても多少違ってきます。

粒の小さな砂利を敷く場合は、少なめであっても地面の土を覆い隠しやすいので、それほど厚く敷く必要はありません。

粒の大きめの砂利はすき間が多いため、少し厚めに敷かなければ土の部分が露出してしまいます。

また、雑草対策のために防草シートを敷く場合は、シートが露出すると滑りやすいので、砂利の十分な厚みを確保しましょう。

お庭の砂利敷きにおすすめの砂利

お庭の砂利敷きにする場合、厚みとともに重要なのが、使用する砂利の種類です。

ここではおすすめの砂利4種類と、砕石も併せてご紹介します。

・白砂利

和風・洋風どちらのお庭にも適するのが白砂利で、清潔感のあるさわやかな印象を生み出せます。

施工例が豊富でアレンジしやすく、お庭を美しく仕上げたい人に高い人気があります。

一方で、汚れやすいことや落ち葉などが目立ちやすいことがデメリットです。

・赤砂利

どちらかというと洋風のお庭に合うのが赤砂利で、レンガとの相性が抜群です。

普段は薄い赤色で、水に濡れるとあずき色やワインレッドのようなカラフルな印象に変わります。

一方で、やや派手な印象もあるので、アレンジの難度が高くなる傾向があります。

・ピンク玉砂利

ピンク玉砂利は洋風のお庭向けの砂利で、さまざまな天然石が組み合わされています。

春のような華やかな印象を作り出すことができ、お庭に出るのが楽しくなるでしょう。

一方で、重厚な印象のお庭には向かないなど、使用できるお庭は限られます。

・五色砂利

おもに赤・白・緑の砂利で構成され、そこにグレーや黄色などさまざまな色が混じるカラフルな砂利です。

お庭にアクセントを付けることにも向いていて、個性的なお庭にしたい方におすすめです。

ただし、落ち着きのない印象にならないように配置には注意する必要があります。

また、砕石もお庭の装飾に利用しやすいです。

石黒建材でも「白の6号砕石」と「赤の5号砕石」が庭敷き用によく売れています。

「白の6号砕石」は素朴な白色で、庭に敷くと明るく上品な印象になります。

「赤の5号砕石」は水に濡れると色が濃くなり、独特の風合いが庭を彩ります。

使用する砂利は、お庭の景観に大きく関わるので、色や材質にこだわってアレンジしてみてください。

お庭の砂利敷きの手順

お庭を砂利敷きにする場合、砂利の厚みにもよりますが、おもに次のような手順で施工します。

・草刈り

砂利を敷くお庭を整地するために、まずは雑草を刈り取ります。

雑草の処理は、雑草が成長する前の春に行うと最も効果的です。

・均し

雑草を処理した状態のお庭は凹凸が残っている状態なので、これを平らに均します。

トンボなどを使用すると作業しやすくなります。

・転圧

大まかに均された地面を、プレートのような転圧機を使用して転圧します。

プレートは建機リース店などでレンタルすることができ、未経験の場合は使用方法を教えてもらいましょう。

強く転圧することにより、砂利を敷いたあとのお庭の状態が安定します。

・防草シートを敷く

転圧された地面を覆うように防草シートを敷きます。

雑草対策になるだけではなく、砂利が地面に埋まることも防止できます。

・砂利敷き

防草シートの上に砂利を敷いていきます。

お庭の場合、砂利の厚みは3cm~5cm程度で良いでしょう。

・清掃

作業の工程でゴミなどが発生した場合は、これを取り除いて作業終了です。

どれくらいの量が必要か?砂利の必要量の計算方法

砂利敷きにする場合、砂利の厚みによって必要な砂利の量が変わってきます。

ここでは砂利の必要量の計算方法を解説します。

必要な砂利の量を計算するときは、まず体積を計算し、その計算結果をもとに砂利の重量を算出するという手順です。

砂利の体積は、砂利を敷く地面の面積を計測します。

面積を計測したら、次に砂利の厚さを掛けて体積を計算しましょう。

例として、奥行き5m・幅6mの地面に厚さ3cmの砂利を敷くとします。

この場合の砂利の体積は、5×6×0.03=0.9㎥となります。

次に砂利の重量を算出しますが、一般的に使用されている砂利は1㎥あたりおよそ1.5~2トンです。

仮に1㎥あたり1.8トンの砂利を使用する場合、0.9×1.8=1.62トン です。

店舗で販売されている砂利は㎏表示が多いので、kg表示に換算すると1620kgとなります。

計算方法がよく分からない…といった方はこちらの動画も参考にしてみてください。

砂利敷きの際の注意点

砂利敷きをする場合は、厚みを始めとするいくつかの注意点があります。

ここではおもな注意点を6つにまとめてみたので、施工前の参考にしてください。

1.砂利の厚みが足りないと起こること

駐車場とお庭では砂利の厚みは変わりますが、厚みが足りないために起こることに注意しておきましょう。

例えば、厚みが足りないと土の部分が露出しやすく、雑草が生えやすくなります。

また、水たまりができやすくなり、移動しにくくなるだけでなく景観も悪化するでしょう。

防草シートの上に砂利を敷く場合は、厚みが足りないとシートが露出して滑りやすくなります。

2.地盤によって厚みを変える必要がある

砂利を敷く土地の地盤によっても、砂利の厚みを変える必要があります。

前述したように硬い岩盤や砂礫(されき)質の土地は頑丈で、砂利の厚みが少なめでも特に問題はありません。

一方で、粘土質などの水はけの悪い土地や、田畑などの弱い地盤の上に砂利を敷く場合は、厚みを多くして施工する必要があります。

3.仕上がりの高さを計算して土をすき取る

砂利を敷く前に土のすき取りを行いますが、すき取る土の量は砂利の厚みを考慮して決めなければなりません。

双方のバランスが悪いと、砂利を敷いたときに土地が不必要に盛り上がってしまったり、逆に低くなって水がたまりやすくなります。

4.砂利の種類によって費用も変わる

砂利は種類が多く、価格が安いものもあれば高価なものもあります。

庭や駐車場に砂利を敷くと、トン単位の砂利が必要になるので、砂利の単価によって費用が大きく変わってきます。

特に高価な化粧砂利を使用する場合は、必ず施工前に見積もりを取り、予算に合うか確認しておきましょう。

5.メンテナンスが必要

砂利敷きの駐車場は、車の通行により砂利が移動したりタイヤで跳ね飛ばされることがあるので、年数が経ってくると砂利の量が減っていきます。

砂利が減った分は補充する必要があり、当然ながら費用もかかります。

6.DIYが決して安上がりというわけではない

砂利はホームセンターで簡単に手に入るため、DIYの方が良いという方も多いでしょう。

しかし、前述したように庭や駐車場には多くの砂利が必要で、小売りされている砂利を購入していると逆に割高になってしまいます。

建材屋ならば砂利をトン単位で安く購入でき、浮いた資金で業者に砂利敷きを依頼することも可能です。

また砂利敷きは想像以上に重労働です。それに砂利敷きの前の準備や、必要な道具も揃えなくてはならないですし、時間効率や大変さを考えて業者に依頼したほうが良いかもしれません。

以上のように砂利敷きには注意点があり、費用が安くてDIYで簡単に施工できるというイメージのまま作業を始めると、思わぬ失敗をすることがあるので注意しましょう。

まとめ

お庭や駐車場を砂利敷きにする場合、砂利の厚みが特に重要です。

必要な砂利の厚みは、土地をどのように利用するかや土地の地質などによって異なることにも注意しましょう。

また、砂利敷きはDIYで簡単に施工できて費用も安いというイメージがありますが、無計画に作業を開始すると思わぬ出費と手間がかかる可能性もあります。

この記事を参考にしていただいて事前にあらゆる状況を想定し、業者への依頼も含めて計画的に施工することをおすすめします。

それでは今回は以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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